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普伝寺に
大般若経を贈る
プロジェクト


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イタリア旅行
申込受付終了

予定の人数に達しましたので募集を終了いたします。4ヶ月後の旅行に向けて準備を進めていきます。旅行に参加する皆様も、旅行準備と体調管理をよろしくお願いします。


クリックするとチラシPDFが開けます




イタリア普伝寺へ
大般若経を贈るプロジェクト
 
 
《これまでの経過など》


まずは大般若経の修理から(令和2年6月)
 令和2年6月、13教区内の富岡市上高尾・長学寺所蔵の二組の大般若経の内、一組を当教区と縁を深めつつあるイタリアの普伝寺に寄贈することとなりました。しかし、傷んでいるものが多かったため、他寺の僧侶もボランティア参加し、コツコツと修復しようと作業を始めました。ところが、いざ始めてみると、これから50年、100年あるいはそれ以上使い続けていただけるような修復は、素人には到底無理であると判断し、専門業者に依頼することとなりました。
 大般若経は全部で600巻あり、12の箱に分けて収納します。この内21巻分足りなくなっていることも判明し、不足分は新しいものを購入することとなりました。

 

 約1400年前、唐の時代、西遊記でも有名な三蔵法師玄奘(さんぞうほうしげんじょう)が、中国からシルクロードを経て、長い旅を重ねてインドに行き、多くの仏教の経典を持ち帰って中国語に翻訳しました。それがこの「大般若経」です。それを今度はイタリアの普伝寺まで届けようという大プロジェクトです。
 版木は「鉄眼版(てつげんばん)」と呼ばれる江戸時代に黄檗宗(おうばくしゅう)の鉄眼禅師によって勧募され彫られたもので、江戸時代後期に手刷りで刷られた古い大般若経です。

 経年劣化のため、糊付けがはがれ、写真のようにバラバラになってしまうものや、虫喰いや欠損ページもありました。



修復のための勧募活動(令和2年7月~)
 大般若経は600巻で1セットです。現在のものを修理しても300万円前後かかります。また1年程度は修復に要する時間が必要でした。
 そこで、令和2年7月から11月まで寄付を募ったところ、多くの方のご協力を得て、おかげさまで目標額を達成しました。




「釈迦十六善神図」の仏画製作始まる
 「大般若経」による祈祷法要を行う場合、「釈迦十六善神」の掛け図を祈祷のご本尊としておまつりします。「大般若経」と「十六善神」が大きく関係するからです。その理由や由来については、またの機会に説明させていただきます。
 イタリアの普伝寺には「十六善神」の掛け図もないということです。そこで、「ふれあい写仏の会」を主宰する細谷義昭先生に仏画制作をご依頼したところ、快く引き受けてくださいました。写真はご自宅にて下絵を描かれているところです。




大般若経の修復が終わる(令和3年9月) 
 約1年かかって大般若経の修復が終わり、戻ってきました。早速、教区内の若手僧侶が集まり、長学寺の本堂に広がって梱包を一度解く作業を行いました。さすがは専門の職人の手による修復です。素晴らしい出来映えでした。

 専用の桐の収納箱も新調しました。1箱に50冊の経本が入ります。12箱で600巻の大般若経になります。一度すべて箱に収めましたが、次の作業として、すべての経本に修復のための寄付をいただいた方のお名前を筆で手書きする作業がありました。その作業が終わった後に、もう一度梱包し、いよいよイタリアの普伝寺に向けて発送することとなりました。



十六善神図の完成と仏画展でのお披露目(令和4年5月)
 細谷義昭先生にご依頼していた『十六善神図』が完成し、『一期一会仏画展』でお披露目されました。
 写真は展示された『十六善神図』の前にて。右が制作者の細谷義昭先生。イタリアの方にも分かりやすく、また、喜んでもらえるような配慮がいろいろと施されていました。
 この絵も、大般若経と共にイタリアの普伝寺に贈られました。






寄付者全員のご芳名を記入(令和4年7月)
 令和4年7月、長学寺の本堂において、寄付をくださった方々のご芳名をすべて記入して貼り付ける作業を行いました。
 日本国内の方については、県名からお名前までを漢字で、また、ヨーロッパの方々については国名からお名前までをカタカナとアルファベットで記入させていただきました。
 経本への直書きではなく、専用の和紙に記入したものを持ち寄り、糊付けするという方法をとりました。



信行師が来日(令和4年10月)
 大般若経を贈る相手の普伝寺から、曹洞宗の両大本山、永平寺と總持寺での「瑞世」という儀式を行うために、デ・ロサリオ信行(しんこう)師が来日しました。
 信行師が令和4年10月5日長学寺を訪問し、修復が完成した大般若経と細谷義昭先生に描いていただいた十六善神図をイタリア人としては初めてご覧になりました。その様子を、富岡市の暮らしと移住のWEBマガジン「まゆといと」の記者さんが取材しました。
「まゆといと」のインスタグラムは、こちらから 
 写真は、信行師と左は普伝寺が餅米をいただいている渡辺さん。わらを持ってきてくれました。このわらで、縄ないと草鞋づくりに挑戦しました。



収納箱に全協力寺院名を記入(令和5年1月)
 収納する桐箱の蓋の裏側に、勧募事業に協力してくださった寺院名を記載させていただきました。最後のものには、イタリア語でその説明を書き込みました。




イタリアへ発送(令和5年2月8日)
 群馬県第13教区を中心に、群馬県内外の1500名以上もの方から寄付を寄せていただき、完璧に修復された『大般若経六百巻』が、いよいよイタリアの普伝寺に向けて発送されました。写真は日本通運さんによって、がっちりした木枠の中に大般若経の12箱と十六善神図が収められ、隙間には緩衝材が詰められた様子です。
 空輸され、イタリアの普伝寺に送られました。







普伝寺に無事到着(令和5年2月27日)
 大般若経六百巻と釈迦十六善神図が普伝寺まで到着。厳重な梱包を解き、中を確認していただきました。
 下の写真のように桐の箱が12箱、すでにきれいに並べられています。十六善神図は須弥壇上に飾ってみたようです。大きさが合うかという不安もありましたが、ちょうど大きさもよかったようです。



 3月1日に日本から2名(堀口智玄師、喜美候部峻正師)が出発し、パリのヨーロッパ総監部総監(峯岸正典老師)と現地で合流し、正式な引き渡しと、大般若経の使い方・法要の指導などを行うために普伝寺を訪れました


 写真のように、峯岸正典老師により、大般若経についての講義が行われました。
 インドへの苦難の旅路を経て、三蔵法師玄奘によって中国に持ち帰られ中国語に翻訳された大般若経です。それが日本へ渡り、そして今度はヨーロッパに運ばれたわけです。なかなか有難いことです。








普伝寺で行われた初めての大般若法要
 今回ヨーロッパ総監の峯岸正典老師に加え、日本からの僧侶2名(智玄師・峻正師)が現地僧侶に大般若法要の指導を行いました。 普伝寺では、日頃から坐禅を中心とした如法の修行生活を行い、色々な法要も行っています。そのため、すぐに作法を覚え、法要が成立するまでにあまり時間はかからなかったとのことです。
 祈祷太鼓による般若心経の動画をご覧ください




普伝寺の旅行団来日(令和5年11月)

   永隣寺にて
 普伝寺開創40周年事業の一つとして、令和5年11月9日、普伝寺住職アニョーリ妙光老師、同東堂グアレスキー泰天老師などの僧侶7名をはじめ、総勢45名の旅行団で来日しました。東京の後、富岡市の永隣寺を訪れました。永隣寺副住職の智玄師が2年ほど国際布教師として赴いていた縁によるものです。
 写真は、拝登諷経の場面です。




 永隣寺では、旅行団の皆さんに御本尊様に焼香していただきました。若い方も多くいましたが、般若心経も多くの方が暗記している上、一つ一つの作法がしっかり身についており、感心させられました。



   長学寺にて
 数年前より始めた「大般若経を贈るプロジェクト」は、長学寺所蔵の大般若経が勧募事業で修復され、普伝寺に贈られました。そのご縁から、長学寺を訪れ、「日伊合同大般若祈祷会」が行われ、世界の平和を祈りました。
●大般若祈祷一場面の動画




 庭では、「普伝太鼓」が披露されました。そのバチさばきと音の迫力に、日本からの参加者は驚き、感動していました。
 また、地元寺院の住職夫人らによる群馬名物の「焼きまんじゅう」やコーヒーなどがふるまわれました。

●普伝太鼓の一場面の動画



 パネルディスカッションの場面。日本・イタリアから代表として3名ずつがパネラーとなり、討論を行いました。日本とイタリアでの宗教観の違いなどがよく分かりました。
 それにしても、イタリアの方たちはしっかりした考えのもとに、宗教を生活の中に取り入れていることに感心しました。





   長楽寺にて
 長楽寺は、前住職で曹洞宗ヨーロッパ総監部総監の峯岸正典老師とのご縁から訪れました。拝登諷経の後、現住職からの説明、諸堂拝観、茶道の体験などが行われました。
 写真でご挨拶しているのは、峯岸正典老師と古くからご親交のあるグアレスキー泰天老師です。






 前日長学寺から法螺貝が一つ普伝寺に贈られ、この日若い方たちが法螺貝の練習をしました。貝から大音量で音が出ることに驚いていましたが、おそらく帰国後たくさん練習して上手く吹けるようになってくれると思います。

 
 このあと、長野・岐阜経由で大本山永平寺に1泊参籠、その後京都奈良さらには長崎広島などまで足を伸ばしました。大変な長旅になりましたが、皆さん最後まで元気に旅行できました。





 令和7年1月1日 普伝寺
正月三が日などは、日本でも多くの寺院で大般若の祈祷を行っていますが、イタリアの普伝寺でも日本から贈られた大般若経を用いて盛大に法要が行われたようです。クリックすると動画が見られます。






普伝寺と群馬県第13教区のご縁について
 イタリアの普伝寺は、ヨーロッパに初めて曹洞宗の布教を始めた弟子丸泰仙老師の弟子であるグアレスキ泰天老師の熱意によって1984年に建立されました。ミラノから南へ約100km、サルソマジョーレという町にあります。2009年には曹洞宗海外特別寺院としての認可を受けました。さらに、大本山永平寺直末の認可を得ています。



 平成30年9月より、富岡市永隣寺副住職の堀口智玄師がヨーロッパ国際布教師として普伝寺に赴任したり、富岡市内の檀家さんから奉納されたもち米を送ったりするなど縁を深めています。
 令和2年より、下仁田町長楽寺東堂(前住職)峯岸正典老師が、イタリアを含めたヨーロッパ全体の布教を統括する「曹洞宗ヨーロッパ総監部総監」に就任しときどき訪問され、さらに縁を深めています。

 写真は、令和元年末、日本から送られたもち米でモチをついた時のものです。たくさんの人が集まって楽しんだようです。なんと臼と杵は普伝寺の僧侶の手作りです。



 グアレスキー泰天老師からアニョーリ妙光老師に住職が替わり、「晋山結制」という大きな行事がありました。写真は新住職が寺に入るときの行列の様子です。あたかも日本の風景のようですが、イタリアでの出来事です。
 普伝寺には、現在男僧5名、尼僧4名と在家信者2名が共に暮らし、坐禅を中心とした曹洞宗の僧堂生活に則り、日々修行をしているということです。
 普伝寺のホームページはこちらから。スマホやパソコンの翻訳機能を使うとイタリア語が日本語に変換されます。(少しおかしな日本語にはなりますが・・・)



 イタリアもコロナウイルスで大混乱になりましたが、普伝寺で過ごす人たちは、世界中の縁者からの励まされ、コロナ禍でも力を合わせて坐禅などの修行に取り組んでいたということです。
 写真は「普伝太鼓」の様子です。皆さんが安心して寺から出て、以前のようにこうした活動もすっかり元に戻ったようです。


 ◎https://youtu.be/90AhGTXmQLg
コロナ禍中の普伝寺のフェッロ安種師からのメッセージ動画です。

◎普伝寺のフォトスライドショーはこちらから


◎普伝寺を2分で紹介する動画はこちらから



 令和3年のお正月に向けてのお餅つき。イタリアにも寒波が到来。一面の雪景色です。コロナ禍の中ですので、普伝寺山内関係者だけで行ったようです。
 毎年、富岡市丹生地区の渡辺さんから奉納されたもち米を日本から送っています。

 餅つきの動画①をご覧ください。
  餅つきの動画②をご覧ください。



 イタリアの人たちだけで餅つきをしました。これならこれからも毎年大丈夫そうです。お供え餅もこんなにたくさん。上手にできています。